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プランC

2020.11.10

賢一が辛くも挑戦者の権利を獲得した。

 

辛くもだ。

 

試合前になると穴が空くほど相手の映像を見る。同じ箇所を何度も何度もだ。そしてポイントとなるシーンの選手のつま先だけをまた何度と見る。しかし今回はさほど映像を見ることもなく賢一にだした指示は「普通に勝って」であった。今回の対戦相手であった桝本選手を甘く見ていたわけでは決してない。桝本選手はキャリアも豊富で今やK-1チャンピオンとなった江川選手にも勝っている実力者である。また桝本選手は対戦相手に合わせスタイルを変えず常に前に出て来る好戦的な選手でもある。しかし桝本選手はその戦い方から勝ちパターンや負けパターンがハッキリとしている選手であるため賢一がやることは戦前から決まっていたのである。とはいえ勝ちパターンだけを想定して試合のプランを立てているわけではなく、当然型にハメられた時、劣勢に立たされた時のプランも考えて試合には臨む。今回の桝本選手のスタイルにハメられた時の桝本選手に対する対処方法・・・

 

それが「プランC」であった。

 

映像を見て頂けばそれがなんなのかは一目瞭然。勝つためだけに立てた最終プランである。勝つことだけを求められていないワンマッチであれば今回のプランCは絶対に発動させなかった。刺し違えてもいいから撃ち合わせていたと自信を持って言える。今回試合後に桝本選手サイドから審判団に抗議が入ったそうだがルールは絶対に破っていない。これはビッグバンで何年もやってきた当ジムそして賢一だからこそ言える絶対のことである。。ホームで戦うアドバンテージ、他団体のリングに上がるディスアドバンテージ。それは幼稚な「ひいき目」ということではなく、前述の通りそのルールに対する「練度」である。今回はこの点で勝てたと言っても過言のない本当にギリギリの試合であった。

 

今回の試合では結果以外に評価できる点はゼロ。しかし練習はよくしてきた。ラントレもシッカリとやってきた。タイムも合格点であった。ただ、今回の賢一は試合前から浮いていた。練習で得た自信が自信を越え慢心に変わっていた。前日から違和感を感じていた会長は賢一に何度か落ち着けと注意をしていたが、その落ち着きの無さから通常を見失った行動が試合直前に出たため会長がブチキレるなんてこともあった。そのためその際我に返った賢一にプランCについての念押しを繰り返し繰り返し行ったのであった。

 

いつも生徒には「生き様しか試合には出ないよ」と言ってきている。選手が選手として格好をつけるのはリングの中だけ。それ以外は日常。いつも通りの準備をし、いつも通り試合をし、そして試合が終わった瞬間から日常となり、次の日からまたいつも通りの練習が始まる。その日常しか「試合に出ないよ」

 

王者:竹内将生とのタイトルマッチは来年の3月、奇しくもこの試合も桝本戦同様リベンジマッチとなる。昨年、賢一に勝った竹内将生選手はその後一気にチャンピオンに駆け上がった。今回この3年の足踏みから一歩その歩みを前に進めた賢一、今回の試合で「得たモノ」は計り知れない。それがなんなのかは本人も分かっているはずである。この「計り知れないモノ」を克服すればベルトはいくらでもついてくると本気で思う。賢一にはそれだけの指導はしてきた。

 

この度会場にお越しいただいた50名を超える皆様方、静岡から吉報を待っていてくれていた皆様方、ありがとうございました。今回の勝ちでタイトルマッチには辿り着きました。来年3月もご声援賜ります様宜しくお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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