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命取り

2021.03.26

一つのミスが取り返しのつかない結果を生むところであった。3月28日、賢一がBigbanフェザー級のチャンピオンとなった。youtubeで観戦して頂いた方も多いかと思うが、画面越しに見ていた方からは賢一の完勝に見えたという意見が圧倒的に多く、実際に映像を見返すと解説の城戸さんからも賢一優勢のコメントが多かった。しかし現場は全く逆の状況に追い込まれていた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実際1RDの賢一の動きは完璧に近く2RDの中盤までは優勢であったことは間違いないと思う。しかし2RDの中盤に賢一は決定的なミスをおかした。試合前より賢一には口すっぱく言い聞かせてきたが賢一がこの試合唯一ミスをおかした。「調子が良すぎて調子にのった」それが何であるかはここでは書けないが、一つ言えることは決定的なミスというのはカーフキックをもらったということではない。カーフは必ず数発もらうと戦前から賢一と話はしていた。実際龍斗選手のカーフをもらい龍斗選手を乗せてしまったが問題はそこではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の見立ては1RDは取った、2RDは取られた、3RDは・・・判定・・・その時延長を覚悟した。そして相手も同じ思いであったことを後で知った。映像を見てもらえば分かるがジャッジの集計中互いのセコンドが延長の準備をしていることが見て取れる。そして判定・・・延長に入っていたら本当にまずかった。試合後賢一の両足はボロボロであった。カーフで痛めた左足は腫れ上がり、右足は自爆し激痛が走っていた。映像では伝わらない現場の苦悩・・・それほどギリギリの試合であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の勝因をあげるとすればそれは賢一の経験値。作戦を遂行できたことも、危機的状況から試合を作り直すことができたことも賢一のこれまでの経験が存分に生きた。現在大流行のカーフキックであるが、我々はこのカーフキックとは2019年から向き合ってきた。竹内将生戦、知花デビット戦、直也戦、桝本翔也戦、そして今回の龍斗戦、龍斗選手はこれまでの中で一番カーフを多様してくる選手であったが、その経験から万全の対策を立てられ、そして強い信念を持ち試合に挑め、結果勝つことができた。しかし今回は一つのミスが形勢を逆転し兼ねないことを痛感する一戦となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回初戴冠となった賢一であるがタイトルマッチまで36戦、37戦目にして初タイトルマッチという選手も珍しい。そこまで行く前に辞めてしまう選手が圧倒的に多いからだ。ここまで賢一は準決勝といえる試合に5度ほど挑み途中敗退してきた。そこを踏ん張れ進み続けてこれたのはファンや仲間や家族や・・・皆さんの期待や応援があったからに他ならない。タイトルマッチ8連敗という選手がいたり、またチャンピオンになれない選手の方が圧倒的に多い中、今回賢一が初のタイトルマッチで勝てたことは大きい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試合後賢一に心境を聞くと「今は一つ試合に勝ったくらいの気持ちです。」とのことであった。そこは私と同じであった。多くの団体がひしめく中でその一角のベルトを獲ったことは非常に大きいが、やっとスタートラインに立てたというのが私と賢一の率直な気持ちである。

 

 

 

 

 

入門15年、プロデビューから8年での初戴冠

 

 

 

 

 

「おめでとう」

 

 

 

 

 

そして次は入門15年の昂弥がプロデビューだな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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