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魅惑的 その2

2014.07.19

今晩は、入野ジムの長谷部です。 
前回のつづき・・・・
初めての飛行機、海外旅行、小心者が思い切って飛び出したのはいいが・・・
やっとの思いで着いたブラジルの地。
日本との違いに驚きながら自宅マンションに向かう。
ガードマンつきのゲートをくぐり中へ
日本人が多いと聞いていたが、ここへ来る道中誰一人見かけなかった。

「このマンションに日本の方は、いないんですか?」

「いたんだけどね~先週(ピー)されちゃってね~」

「・・・・え?・・・」

お父さん・・・サラッと言ってくれる。

戦後、日本から移民してきた人達はジャングルを開拓し牧場、農場を作り
現地の人と協力し、この国の発展の為に貢献してきた
堅実な日本人は、とても信用されている。

しかし、日本人イコール金持ちのイメージから誘拐、強盗などにあいやすい
運が悪ければ(ピー)されてしまう。

「長谷部君!その辺散歩でもしてきたらどうだい」

・・・行けるはずがない・・・

だが、ずっと家にこもっていては、ここへ来た意味がない。

近くに日本人が館長の空手道場があると聞き行く事にした。
時計やアクセサリーなど、すぐに盗られてしまい危ないので
ボロボロのTシャツ、半ズボンで出かける。(普段から時計も何もしないのでいつもどおり)
それでも目立つのか周りからの視線を感じる・・・(う~ん 怖い)

地震が無いためかレンガ造りの家が多い
小さなゲームセンター、パン屋、コンビニ的?な店が並ぶ
自動販売機は無い (機械ごと盗まれるらしい)
日本と比べると十年ほど遅れている印象だ。

道場の前にいた青年に、見学していいか?とポルトガル語で書いた紙を見せる。

大丈夫だ入れよ!親指を立てジェスチャーで招き入れてくれる

中では気合と共に巻きわらに正拳突きをしている
かなりムシ暑いが扇風機一つ無い・・・ストイックだ・・・。

「君は日本人か?」

館長が声をかけてきた(やはり目立つらしい)

館長がつづける

「いや~連休中に扇風機やパソコン全部盗まれちゃったよ~」

3メートルの鉄の門に鎖を巻いて南京錠をしている
それを特殊なカッターで切り中の物を根こそぎ持っていってしまう
よく見ると壁には扇風機がついていたであろう跡が残っていた。

「まあ、 しょうがないけどね~」

落ち込む様子はない・・・・さすがだ・・・・。

「君は今どこにいるの?」

「あの通りのマンションです」

「あの通り、よく人が(ピー)されるんだよ~」

「・・・・え?・・・」

館長・・・サラッと言ってくれる。

「またおいでよ!」

・・・・生きて帰れたらね・・・・

今まで味わった事のない恐怖を感じながらの帰宅だったのはゆうまでもない。

不思議な魅力と緊張感があるこの国の冒険は、なおもつづく・・・・。

次回、最終章へ・・・。






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