仕事先で少しだけ待ち時間が出来た為
同じ施設内にある植木盆栽の販売所を
漫ろ歩きしてみました。
特に興味があるという訳ではないのですが
緑を目にすると不思議と心が落ち着くものです。

盆栽といえば、お爺さんが庭で手入れをしていると
飛んできた野球のボールに植木鉢を壊され激怒する
といったマンガの印象しかありません
狭い通路に並べられた盆栽を漠然と眺めながら
何の気なしに値札を見て固まる
数万円から高いものになると数十万円のものまで
間違って一つでも壊してしまったら大変です
急に怖くなって距離を置きます

高価な盆栽を遠巻きにして見る
う～む、やはり高いだけあって重厚な雰囲気を醸し出している・・・
ような気も・・・しないでもない・・・
芯がない人間はこんなものです・・・

盆栽とはなんたるか？
調べてみると
大自然の美しさや厳しさを小さな鉢に凝縮して表現したもの
植物と鉢を総合的に鑑賞する芸術作品
・・・私には少々難しいかな・・・
ただ理解出来ないなりにも自然と足を止めて視線を注いでしまう

最近は映画やテレビでもCGによって、どんな風景や街並みも
映像として再現可能ですが、特撮映画といわれている
糸に吊るされた飛行機が飛び回り模型の町並みで怪獣が大暴れする
そんな映像を浴びるように観てきた世代には
少しだけ味気なさを感じてしまいます。
精巧な鉄道模型の展示など時間を忘れて鑑賞してしまう感覚と
相通ずるものがこの盆栽にもあるのかもしれません。

平安時代から続く歴史あるものなのでミニチュア模型と比較するのもどうかと思いますが
まあ、無知な人間の勝手な感想です。

自然の風景を様々な技巧を駆使し縮小して再現する
生きた植物なので常に変化していき完成というものがない・・・
先のことは分からないけれど、より良くなることを願い毎日を積み重ねていく
なんだか人生と似ているような気がします。

この先、体も衰えて社会からも距離を置き人間関係も希薄になった時に
こんな粋な趣味を始めてみるのもいいかもいれません。
長谷部