TRAINER’s
BLOG指導員BLOG:指導員の日替わりブログ

2024.11.12
「カッコいいとはこういうこと・・・」
たしかそんなキャッチコピーの映画があったと思う。
カッコいいと言われて悪い気分になる人はいないでしょう
男女問わずそれぞれが自分なりの「カッコいいとはこういうこと」
を心密かに宿している。
たまたま見かけた誰かの、それ、を自分が理解できなくとも
どうしてそれを否定することができようか。
記憶を小学生の頃まで遡る
来たる運動会のクラス対抗リレー走メンバーを決めるため
選ばれた足が速い生徒の中に私はいた。
壊滅的な学力を誇る人間の汚名返上をする数少ない機会
なによりクラスの女の子達に良いところを見せたいという
不純な動機がより一層気持ちを高ぶらせた。
2人ずつ運動場を一周して勝った方が選ばれることとなり
相手は普段から物静かで目立たない奴
「よし、いける!」
鼻息荒くスタートと同時に全力で走り出した
しかし相手のほうが速く中盤から後を追う状況になる
是が非でもこの勝負をものにしたい私は
「勝つ、勝つ、勝つ!」心の中で叫び続ける
すると相手はゴール前で突然失速して
ギリギリ私が抜き返すことができたのです
祝福する友達の言葉などどうでもよく彼のもとへ駆け寄りました
ゴール前での違和感を確かめずにはいられなかったのです
私に気がついた彼は笑いながら
「後ろでお前の声が聞こえて、なんかスピード落としちゃったよ」
恥ずかしいことに思いが強すぎて声に出してしまっていたようです
彼は周りにそれを言うこともなくニコニコとしているだけ
惨敗でした・・・
勝負にも、人としても
相変わらず物静かに佇んでいる彼でしたが
私の目には誰よりも男らしく
「カッコいいとはこういうこと」として
深く刻み込まれたのです。
長谷部